- 在宅勤務も2年目に入って、在宅用のグッズが大体揃ってくると次に必要なのは椅子ということでそろそろためたお小遣いで椅子を買おうという人も多いのではないかと思います。
- この度熟慮の結果イトーキのサリダチェアy9を購入しましたので、検討されている方はご参考になれば幸いです。
オフィスチェアの機能
オフィスチェアを検討するに当たり必要な構成要素をまとめました。
前傾or後傾
- 前傾は主に書物など前のめりで作業を行う際の姿勢。かつては事務作業=この姿勢だったと思われます。したがって、ヘッドレストは休憩用のみで、リクライニングも重要度は低かったということですね。
- 後傾はパソコンを使うことで成立する姿勢で、後ろによりかかりながらキーボードを入力する姿勢です。殆どの時間を入力作業に費やすプログラマ向けの姿勢です。
- 現在のオフィスチェアは前傾に対応したものは殆どないようです(アーロンチェアくらい)で、大体のオフィスチェアは後傾姿勢には対応しています。
- ただ、私の場合(多分多くの人も)ビデオ会議をしたり考え事をしたりペンでメモガキをしたりという感じで姿勢を変えながら仕事をすることが多いという印象です。
ヘッドレスト
ヘッドレストはタイプが3つに別れていて、それぞれ使い勝手が決定的に違います。このあたりはあまりネットで見ても書かれていないのですが個人的には重要視したいポイントです。

1.通常の姿勢でもサポートしてくれるタイプ
ヘッドレストがかなり前に出ているので、普通に座った状態で頭をサポートしてくれます。デュオレストやエルゴヒューマンなんかはこのタイプですね。ゲーミングチェアなんかもどちらかというとこの姿勢をキープしてくれる対応が多いと思います。

2.後傾姿勢でサポートするタイプ
次に、後傾姿勢でリラックスした状態で頭をあずけて使うタイプです。一般的にはこのタイプが多い印象です(いくつかの家具屋を回ってオフィスチェアを試座した経験からすると…)

このタイプは姿勢良く座ると頭がつかず(無理やり付けると上を向いてしまう)、感覚的に1とはかなり違うので注意が必要です。
3.休憩時にサポートするタイプ
背もたれの延長線上にヘッドレストあったり固定されているタイプは休憩するときにだけ使いたい…という人向けです。

このあたり、それぞれの椅子がどのタイプになるかは上述の通りあまり書かれておらずレビューも少ないので、実際に座ってみて判断するしかない気がします。。
フットレスト

フットレストはこれはもう完全に休憩用ですね。仕事のことは諦めてYoutubeを見出したときには重宝するかもですが、仕事をしているときに使うことはないでしょう。
肘置き
肘置きはフットレストと違って必ずチェックすべきポイントです。
高さ、向き、前後が変えられる高機能なものと高さのみ、固定の3種類があるようです。
なぜそんなに可動するかというと、机の奥行きが狭かったり、昔のPCデスクのようにキーボードが引き出し式で肘を置くスペースがない場合などは肘置きを机の高さに合わせることでができるからです。

特にPCを使った作業が多い場合は、通常肘が浮いた状態での作業にならないようにする必要があります。
この場合、注意点としては:
- 椅子を引いて自分の理想の位置に座ったとき、肘掛けが机に干渉しないかということです。(机の下に入り込んでしまうと机の高さにあわせられない)
- また、後傾姿勢ではちょうどよくても前のめりでペンとノートを使う場合に鑑賞してしまうようなケースだと、いちいち位置を変えないといけないのでストレスになります。
キーボードとマウスを奥の方に置いて机の上に肘を置けるくらい大きければ、肘掛けについてはなくても大丈夫でしょう(立ち上がるときに使うくらい)。
オフィスチェアの種類
オフィスチェアは調べれば調べるほど多種多様なものがありますが、概ね以下の3タイプがメインになるようです。
フル機能
ヘッドレスト、フットレストなどがつき、肘置きが高さ・角度など自由に調整ができるもの。代表的なものとしてエルゴヒューマンの椅子が人気なようです。
こちらはリクライニングもかなりの角度まで倒せるのでそのまま仮眠ができる他、PCスタンドもオプションで付けられるタイプがあり、もうその椅子に座っているだけですべてが完結できるほどの高機能です。

また近頃流行っているゲーミングチェアも低価格でこれらの機能を実現させたものが多いですね。
高機能(ヘッドレストなし)
アーロンチェア、セイルチェアなど。
こちらは主にオフィス向けの高機能な椅子です。アーロンチェアが有名。
通常のオフィスではフットレストが使われることはないですし、ずっと座っていると言うよりはミーティングで移動したり電話をかけたりと姿勢の移動も頻繁なのでリクライニングやヘッドレストもそれほど必要ではありません。通常の座る、という機能にフォーカスしたものです。
事務所での使用が想定されていて、”え、机で休憩とかしないでしょ?”という思想?でヘッドレストはないものの作業時のサポートにフォーカスしているため、実際に座って仕事をしているとヘッドレストとか不要だよね、ということに気がついてしまう椅子です。

シンプル

昔の学習机の椅子なんかは背当てがあって昇降機能がついている、というもの。省スペースなので、狭いところではこれ一択になる可能性もあります。
ただ、こちらもある程度高価なものだと見た目のシンプルさに反して座り心地は高機能なものと遜色ないレベルのものがあります。
上のIKEAロングフェイルは私がこれまで使っていたものです。こちらはシンプルで背もたれも薄いですが、座ってみると背面のカーブや座面のフィット感がかなりよく、また荷重に応じてリクライニングしたり実際に置いてみるとデザイン・色合い美しいので気に入ってました。
サリダチェアを選んだ理由
上に記載したような選択肢と下記のような自分の条件を重ねた結果、フル機能よりの高機能、というのでなんやかんやあって選んだのがタイトルにあるとおりのサリダチェアになります。
1.在宅で常に座って仕事をするが、ペンとノートを使ってブレストをするのも好きなので後傾重視ではない 2.オフの時間に映画を見たりゲームをするのにも使いたいので、ヘッドレストは必須 3.机の下に未使用のノートなどが入っているスツールを置いているので(下図)、フットレストは不要 4.机が大きい(実は小さめのダイニングテーブル)ので、高機能な肘置きは不要

で、数あるいすのなかでサリダチェアを選んだ理由ですが…
デザイン
正直、一番の理由は見た目が良いということですね。個人的には見た目がいいというだけで仕事のやる気が30%アップするので、いちばん重要なポイントです。
- 色が白黒または派手な色、という選択肢になりがちなオフィスチェアの中でこの紺の色はそれだけでもかなりポイントが高いです。
- ※購入を決める直前に、もう少し高機能で座面のクッションが増強されたゲーミングチェアバージョンが発売されてかなり揺れたのですが、色が黒に赤というゲーマー向けの色(7日どうか知りませんが)結局好きな色優先でこちらにしました。
素材
また2つ目の理由としてエラストマー素材も決め手になりました。
会社ではセイルチェアが使われていましたが、そちらが硬すぎず柔らかすぎず耐久性もあるということで好印象でしたし、長期間使用しても劣化せずきれいに使えるということはわかっていました。
余談ですが…長期間キレイに使えるというのは個人的に結構重要なポイントで、実は家の内壁も壁紙ではなくペンキを使っています。壁紙だと拭いて落ちない汚れがついた場合に壁紙毎張り替える必要がありますが、塗っている場合そこだけ上から塗るだけであっという間にきれいになりますので、個人的にかなりおすすめです。
購入してわかった点
キャスターがかなりスムーズに動きます。IKEAの椅子はキャスターの向きがぎこちなかったので少しストレスでしたが、これは気持ちいいくらいですね。
脚がツルツルで美しい・・・これまではテカテカした脚はあまり好きではなかったのですが、素足で触ると気持ちが良くて実際に設置すると高級感もあってGoodですね。

残念な点
デザインが気に入っていたので結局買ったとは思いますが、実際に座ってみて残念だったのが以下の3点です。
リクライニング
- あまりリクライニングしません。
- 購入時にきちんと確認しておらず思い込みでもっと傾くと思っていたのですが、仮眠を取れるくらいには傾かず。。

ヘッドレスト
少しだけリクライニングした状態で頭を預けて仕事をしたかったのですが、どんなに調整しても目線が少し上に行ってしまいます。
ネットで調べても解決方法がわからず、頭にクッションを挟めばいい感じになりますがそれだと負けた気になるので納得できないしメーカーとしてどのような使い方を想定されているかが気になっています。

座面
- セイルチェアに比べて座面が固め
- 座面が固めなので、もう少し柔らかくても良かったかと。また、座面を前後にスライドさせる機能がありますが、一般的には膝裏に2,3センチ空きがあるのが適正、と書かれているのでこれを前にスライドさせる人ってどんだけ足長いの?という感じです。
注意点
個人的な使い方では問題がないものの人によって気になる所
- 肘置きがかなり前の方ついているので、高さを上げるとほとんどの座り方で机に干渉します。
- 肘置き、ヘッドレスト、座面などが若干ガタつく…これを品質維持のための遊びと取るか作りが甘いと取るかは人それぞれ。
- 重い…レビューによく書かれていますが、まあ、それなりの椅子はだいたい重いので。
現状
ということで、色々あーでもないこーでもないとして今は以下のような形で座っています。
- 肘掛けをおろしてギリギリまで入れる
- 机が大きいので、肘は机の上に置いています。モニタはモニターアームを使って机の後ろ側に置いて距離をとっていまひじまでテーブルに乗せる
- リクライニングは少しだけ
- 少し荷重をかけてやや倒した姿勢でPC作業をするのがデフォルトの状態です。
- 書物をしたり社外とのビデオ会議(あまりリラックスし過ぎの姿勢も流石にあれなので)は垂直にした状態で深く座り、軽く背中を預けて使っています。適度なランバーサポートが効いているので反りすぎず自然な姿勢でいられるのは良い点ですね。
- ヘッドレストは肩甲骨に当てるような感じで首を楽にさせるために使い、頭は載せていません
まとめ
- ということで、セイルチェアY9は以下のような方におすすめします。
- 見た目重視、白・黒の椅子よりちょっとだけ冒険したい人
- 背中によく汗を掻く人。
- 机がある程度大きい人。
- ヘッドレストは休憩時やリラックスしてYoutubeを見るときなどに使うのがメイン

参考
肘置きを逆に取り付けることで、上記の机との干渉を抑えることができる方法を紹介されています

もともと使っていたロングフェイルの紹介。これはこれでおすすめなので、IKEAに行かれた際は是非座ってみてください。

ではまた!
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